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Monthly Archives: 6月 2020

突然ですが、私は紅茶派で、受験時代には紅茶をずっと飲んでいた気がします。

(司法書士本試験の時にも紅茶〇伝を飲んでいました。ちなみに、司法書士は本試験の時でも水分補給は自由なんですよ)

 

先日、私が寄らせていただいたのが、姫路城の近くにある「ゆめだま紅茶」さん。

(写真を撮るのが下手で申し訳ないですが、お勧めの一杯です)

ゆめだま紅茶さんのロイヤルミルクティーの写真

ここの店主さんとは姫路商工会の創業塾で知り合った仲ですが、一杯の紅茶にかける情熱は素晴らしく、私も何度もお世話になっております。

特に私のお勧めはロイヤルミルクティーで、今回は入れませんでしたが、マシュマロを入れたのをお勧めいたします。(甘党の方は是非)

他にもいろいろな紅茶があるので、ご興味があれば是非行ってみてくださいね  😀

会報THINK第118号に新しい司法書士養成制度の記載があったので、これについて思ったことを適当に書こうと思います。

 

司法書士養成制度検討会最終報告書における問題の所在として

現状、司法書士は登記制度の実務家という位置づけであるがゆえに、簡易裁判所の訴訟代理権の能力については、個人差が大きく、この能力差は国民に不利益を与えるものであるため、大学院等の高等教育機関を通して、司法書士全体の能力の向上を図る必要があるとしている。

これは私個人の見解ですが、この制度が導入された場合のメリットとして、司法書士側は、簡裁訴訟代理権が本来業務として位置づけられることにより、その地位を確固たるものにすることができ、教育を行う大学院側も、定員割れを防ぐことができ、安定した経営が可能になるというものがあるでしょうか

 

これだけ見ると何となく素晴らしい制度のようにも思えるのですが、多少疑問点があります。

1 人材の多様性確保について

新司法書士試験では、幅広い人材を確保するために、学歴を問わない試験制度にすることを目標としているが、現状でも特に制限はありません。(司法書士法第6条参照)それにもかかわらず、法科大学院修了者等には試験科目の一部を免除することとしているため、将来的には試験に合格するために大学院に通うという人が出て目標と逆行する結果になる可能性があります。

 

2 科目免除の公平性について

司法書士試験は、高い得点率が要求されており、合格のためにおおよそ8割以上の得点率が求められる試験です。このような試験で、科目免除を認めると一般の受験生にとっては極めて不利になるような結果になることは明らかです。

また、科目免除者の対象として、①法科大学院修了者②予備試験合格者③裁判所事務官等10年勤務した者が挙げられていますが、②の予備試験合格者については、合格後5年経過したものについては要検討としていますが、①の法科大学院修了者については何らの制限もありません。例えば、大学院を修了して10年間全く法律と関係のない仕事をした人が居たとして、その人は、予備試験合格者と同等の能力を有しているのか甚だ疑問があります。

さらに免除する科目についても、民法を例に挙げれば、司法書士試験において根抵当権の問題は頻出問題ですが、司法試験ではそこまで問われる問題となっていません。憲法や刑法はさておき、民法と商法の問題を科目免除しても良いのかという疑問はあります。

 

3 試験内容について

現在の科目から刑法が消えていますが、検察庁へ提出する書類の作成も司法書士の業務の範囲なのでは?  🙁

一応合格後研修の選択科目で刑法があるみたいですが、選択しない司法書士はどうするの? 🙁

この能力差は国民に不利益を・・・。と思いましたが、検察庁へ提出する書類の作成を業としている司法書士が居るかどうかは分からないですね。

しかしながら、試験科目から除外するのであれば、何故除外するのか理由が聞きたいところです。さらに、「国民の法律相談の窓口」を標榜するのであれば、最低限の刑法の知識も必要なのではないかと思います。

 

4 合格後の研修について

新司法書士試験では、試験の合格後に大学院などで一年間研修し、研修後の試験で合格すれば、司法書士として登録できるとしている。ところで、この研修中の経済支援は検討中となっているため、場合によっては、経済支援がない可能性が考えられます。

私は24歳で法学研究科に居た時に司法書士試験に合格しましたが、これは合格者の中でも比較的若いほうであり、そのときの合格者の平均年齢は35歳位で、平均年齢は年々上昇しています。この合格者の中には仕事をしながら合格というスーパーマンもいましたが、無職という人も珍しいものではありませんでした。

何が言いたいかといえば、アラフォーの合格者に「一年間研修を受けてね♪でも経済支援はないよ♬」と言えるだけの経済的余力はあるのかという点です。

これが仮に、合格者の平均年齢が20代の試験であれば、親からの経済支援が望めるかも知れませんが、30代、40代になれば、経済支援が困難であることが容易に想像できます。

これは結局のところ、1で述べた人材の多様性の確保に影響を与えることになり、経済的に比較的余裕のある者のみが登録できる資格になりかねないと思います。

 

他にも色々書きたいことはありますが、それはまたの機会に回すとして

結論として、止めたほうが良いのではと思いますね 🙁

 

以下、最終報告書を読んで思い出したこと。

現状の問題点に、「実務既定の暗記を強いられて法学の基礎が学べていない」というものを読んだとき

前にいた事務所での会話を思い出しました。

ある時、上司が、外国人の相続が発生したらどうするか?という問題を出してきました。

国際私法を勉強したことがある私は、

「まず被相続人の準拠法を考える必要がありますね」と答えたところ

「違う。そんなことはしない。」と全否定された思い出があります。

恐らく日本の法律だけで処理できることを前提として問題を出したのかも知れませんが

仮に新司法書士試験が始まり、大学院等でたっぷりと法学の基礎を勉強したとしても、いろんな上司がいることも併せて教えてみては如何でしょうか。