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先日、某携帯ショップで本人の携帯の解約を行おうとした際のやり取りが気になったので

備忘録代わりに残しておきます。

 

本人が携帯を使用できる見込みがないため、携帯ショップにて解約を行う為、解約予定数日前に来店し、来店の予約を行う

その際、「必要書類が足りないため、お客様センターにて確認してください」と言われる。

これに対し、「何が足りないのですか?」と聞くと「お客様センターにて確認してください」と返答される。

もうね、何だこれはと言いたい

「必要書類が足りない」ことが分かっているなら、それを教えてくれと言ってるんですよ

 

後日、当該店舗にて解約の手続きを行った際、「お客様センターにて確認をされましたか?」と聞かれる

これに対し「権限を証明する書類はこれしかない」と述べて、審判書と確定証明書を提出すると、「お客様センターに確認をしますので時間を頂きます」と言われる

いやいや、解約までに時間があったでしょ?来店予約した際の必要書類を聞いた際に、忙しいから分からないとか言ってましたけどずっと忙しかったのですか?

それに、仮に私がお客様センターで確認した書類ですとか言ったらそれを信じたんですか?どちらにしても問題ありませんか?

 

最後に、解約の意思確認をされた際に、ご本人さんの状態はどうなんですかと聞かれる。

これに対し、「意思疎通ができない状態です」と回答すると、「法律上の話はどうでも良いんです!本人の状態はどうなんですか?」と再度聞かれる

???

そんなこと言われると、私の立場がなくなっちゃうんですよね

そもそも成年後見制度は法律上の制度ですし、成年被後見人の状態は「事理弁識能力を欠く常況にある者」と規定されています。

確かに、成年後見制度が設けられているから、本人の意思を無視して構わないという訳では勿論ありませんし、

我々は本人の意思決定支援を目的とする存在であるとして研修などを受けているつもりです。

ついでに言えば、成年被後見人でも人によって状態は異なりますので、本人の状態を聞くのも絶対に間違いとは言えません。(少しなら会話ができる人も居ます)

ですが、本人の意思を常に絶対のものとしなければいけないのでしょうか?それがいかに経済的合理性を欠いていてもですか?それで本人の為と言えるのでしょうか?

 

本人の承諾といういかにも正解っぽいキーワードだけで、成年後見制度を否定されては困ります。

最終的に解約を受け付けて頂きましたが、今度はもう少しスムーズになるようにしてほしいです。

 

最近思うようになったのは、後見人は常に2種類の選択肢を与えられて行動しているのではないかと考えています。

一つは、「被後見人にとって、良い選択」

例えば、先ほどの携帯の例で言えば、「解約する」という選択肢は本人にとって、自己の財産の保全という意味では良い選択になります。

また、「解約しない」という選択をしても、本人が連絡を取りたい人物又は本人に連絡を取りたい人物が居るかも知れないということでそのまま残すことも、本人にとっては良い選択と言えるかもしれません。

つまり、もう一方の選択肢である「被後見人にとって、絶対的に悪い選択」を選択しない限り、後見人の行動は赦されるのではないかと考えています。

最後の部分が宗教チックになってしまいましたが、この業務をしていると自己の人生について考えることが増えると思います。

 

次はもう少し明るい話題で行きましょう

ではまた